まず知っておきたい「借金」と「税金」の大きな違い
借金でも税金でも、払わずに放置すれば行き着く先は「差押え」です。
ただし、本当に怖いのはどっちか? と聞かれたら、僕は迷わずこう答えます。
「借金より、税金・国民健康保険料・年金保険料の差押えの方が圧倒的に怖い」
理由はシンプルで、
- 借金(クレジットカード・カードローン・消費者金融など)は 民間の金融業者
- 税金や国民健康保険料は、国・自治体による“公的な債権”
だからです。
民間の借金を取り立てるときは、
裁判で勝ち → 裁判所を通じて差押え(民事執行) という手順が必要ですが、
税金の滞納処分は、税務署や市役所が裁判なしで差押えまで進められる制度になっています。
さらに自己破産をしても、
多くの税金・国保・年金などは「非免責債権」といって原則チャラになりません。
一方で、借金は自己破産や債務整理で合法的に整理(ゼロにしたり減額したり)できます。
だから結論だけ先に言うと、
「借金も税金も両方キツい」なら、絶対に税金と国保・年金を先に守るべき
というのが、10年ぐらい両方放置してきた僕の結論です。
僕は500万円近くの借金を10年放置したけど、自宅には入られなかった
僕は過去に、自動車ローンも含めて 合計500万円近くの借金 を抱えていました。
- クレジットカードのリボ払い
- カードローン
- 消費者金融
- 自動車ローン
これらをほぼすべて滞納して、電話・手紙・裁判所からの封筒を10年以上スルーしてきた側の人間です。(褒められた話ではない)
その結果どうなったかというと、
- 銀行口座の差押え:一部あり
- 給料の差押え:一部あり(別記事で書きました)
- 自宅に入られて家財を持っていかれた:ナシ(借金については)
でした。
「民間の借金」で差し押さえられる代表的なもの
借金(ローン・クレカ・消費者金融等)で滞納した場合、
差押えのターゲットになるのはざっくりこの3つです。
- 銀行口座の差押え
- 給料の差押え(手取りの原則 1/4 が上限)
- 動産の差押え(家財など)
このうち、①②は僕も実際に食らいました。
給料の差し押さえについては、給料を4分の1差押えられた会社員時代【実録】手取り・会社バレ・生活の変化と今できることに書いてます。
③の「家に入って家財を持っていく」というのは、借金では一度も経験していません。
「家に入られなかった」のは、法律上不可能だからではない
ここで勘違いしてはいけないのが、
「借金だから自宅差押えは法律上できない」
というわけではない、ということ。
日本の法律(民事執行法)のルール上は、
- 債権者(ローン会社など)が裁判で勝つ
- 「債務名義」という判決や和解調書を取る
- 裁判所に 動産執行の申立て をする
- 裁判所の 執行官 が、差押えのために自宅に来る
- 必要があれば、執行官が家の中に立ち入って、タンスや押し入れ・金庫などを開けて差押えをする
という流れで、法的には自宅に入って家財を差し押さえることが可能です。
ただしポイントはここです。
- 家に入れるのはあくまで「裁判所の執行官」だけ
- 金融機関の社員や回収会社の人が、勝手に家に入ることはできない
そして、動産執行は
- 裁判所への申立てが必要
- 執行官の手数料や費用もかかる
- 行ってみたら「売っても大した金額にならない」リスクも高い
という理由から、実務上は「めったにやられない」 と言われています。
僕自身も、500万円近く10年放置しても、借金に関して家に入られたことは一度もありません。
10年借金を放置利他方法について、詳しくは借金を返さずに10年放置したらどうなる?【実録】返さずに生きてきた僕のリアルと払った代償に書いてますので読んでみてください。
なので、
法律上は「家に入られて家財を取られることもあり得る」。
でも借金については、実務では銀行口座や給料を差押える方がコスパが良すぎるので、家に来られる可能性はかなり低い。
というのが、僕の実感と、法律の建前の中間くらいです。
一方で税金・国保を放置した結果、自宅に差押えが入った
一方、税金や国保の滞納 を放置すると、話が変わります。
僕は、
- 住民税
- 国民健康保険料
- 市民税・県民税
などを 3年以上ガッツリ滞納 した結果、こうなりました。
- 銀行口座 → 差押え(入ったら即ほぼ全額持っていかれる)
- 給料 → 差押え(4分の1以上差し押さえられるケースも)
- 自宅 → 不在中に家に入られて、家財を持っていかれた
税金の滞納処分は、裁判なしでここまで行く
税金や国保の滞納に対しては、
- 税務署や市役所の「徴収担当」が
- 裁判を経ずに 口座・給料・家財の差押えまで手続きできる仕組み(滞納処分)が用意されています。
さらに、国税徴収法 や 地方税法 では、一定の手続きを踏めば、
- 滞納者の自宅や事業所に立ち入り
- タンスや押し入れ、ロッカー、金庫などを開けて
- 換金できそうな物を差し押さえる
ことが認められています。
僕も実際、
- 不在中に自宅に入られ
- 高額な仕事用機材(カメラ・マイクなど)
- 同居人の物まで含めて持っていかれた
という経験をしました。(同居人の物だけは、あとから証拠を揃えて返還してもらいました)
国や自治体は、
「どこの銀行を使っているか」
「どこから収入を得ているか」
といった情報を、法的な権限を使って集めることができます。
普通の借金と違って、「そもそも口座がバレないようにする」という逃げ方がほとんど通じない のが、税金滞納の怖さです。
自宅に入ってくる可能性があるのはどんなケースか
「じゃあ、どのくらい放置すると家に入られるのか?」
これは自治体や状況によってかなり差があるはずなので、あくまで僕のケースと、一般的に言われる話を混ぜての目安 です。
僕の体感ベースの条件
- 3〜5年くらい、住民税や国保をほぼノータッチ
- その間に、
- 督促状
- 差押予告
- 訪問に 一切応じない
- 一度「分納の約束」をしても、それを何度も破る
- 結果、自治体内の「厳しめの滞納整理担当」に案件が回る
このあたりまでいくと、
- 銀行口座 → ほぼ確実に差押え
- 給料 → 会社に連絡が行き差押え
- それでも払わない&財産がありそう → 自宅に入って動産差押え
というルートに乗る可能性があります。
「数ヶ月払ってない」くらいで、いきなり家に入られることは、まずないと思います。
逆に言うと、そこまで放置してしまうと、ほぼ逃げ道がないところまで行く というイメージです。
【実録】税金滞納で不在の自宅に差押えが入りました|家財を持っていかれた日のこと
「借金でできること」と「税金でしかできないこと」を整理する
一度ここで、できること/できないこと を整理しておきます。
借金(クレジット・カードローン・消費者金融など)でできること
- 自己破産で 原則すべての借金をゼロにできる
- 任意整理・個人再生で 利息カットや元本減額ができる
- 弁護士や司法書士に依頼すると、
- 督促の電話や手紙は 業者 → 弁護士経由に切り替わる
- 多くの場合、給与や口座の差押えも止まる(手続き中)
- 5〜10年ほど経てば、再びクレジットカードやローンを使える可能性がある(信用情報の回復)
税金・国保・年金などで「しか」できないこと/逆にできないこと
- 自己破産をしても、
- 多くの 税金・国保・年金 は 非免責債権 として残る(チャラにならない)
- 任意整理や個人再生の対象にも原則ならない(民間債務の調整がメイン)
- 滞納が続くと、
- 裁判なしで銀行口座・給料・家財にまで差押えが及ぶ
- 給料については、民間債権より 多く差し押さえられるケースもある(条例・家族構成などによる)
つまり、
借金: どうにもならなくなったら、法的整理で「リセット」する選択肢がある
税金: 基本的に一生付き合っていくしかなく、逃げるとどこまでも追いかけてくる
という違いがあります。
それでも借金の放置が危険な理由(信用・メンタル・再建の観点)
ここまで読むと、
「じゃあ借金は放置して、税金だけ頑張って払えばいいんじゃない?」
と思う人もいるかもしれません。
正直に言うと、僕は実際にそうしてきました。
その結果どうなったか。
- クレジットカード → 一切作れない
- 自動車ローン → 組めない(中古車を現金一括で買うしかない)
- 住宅ローン → 当然アウト
- 事業資金の借入 → ほぼ不可能(代表者の信用情報がボロボロだから)
日常生活だけなら、
- デビットカード
- 現金
でなんとかなる場面は多いです。
でも、
- 事業を大きくしたい
- 車を買い替えたい
- 引っ越しで初期費用が必要
といった場面で、「信用がない」というのはめちゃくちゃ重い足かせ になります。
僕は10年間借金を放置した結果、
「10年前に自己破産していれば、今ごろクレジットカードも持てて、事業用ローンも組めたのに」
と本気で後悔しています。だから僕は、
返せない借金は、無理して返さなくていい。
でも “放置” ではなく “法的に整理” した方が圧倒的にマシ。
だと今は思っています。
自分の状況を整理するために読んでほしい関連記事(予定)
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いま同じような不安を抱えている人へ
もし今、
- 税金も借金も滞納していて
- 「このまま放置したらどうなるんだろう」と夜眠れない
という状態なら、僕から言えることは3つだけです。
- 税金・国保・年金は、借金より優先して守る(マジで逃げ場がないから)
- 借金は、放置ではなく 自己破産や債務整理で「合法的にリセット」する方が長期的に楽
- 「怖くて電話できない」気持ちはめちゃくちゃわかるけど、一度だけでいいから、市役所 or 法律事務所に相談の電話を入れてみてほしい
相談したからといって、その場で必ず自己破産しないといけないわけではありません。
契約してお金を払うまでは、ただ現状を把握するための“情報収集” です。
- どのくらい滞納しているのか
- 税金と借金がそれぞれどう扱われるのか
- 破産以外の選択肢があるのか
これを一度 “見える化” するだけで、
頭の中のモヤモヤはかなり減ります。

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